福地山 修禅萬安禅寺(修善寺)

修善寺(しゅぜんじ)は、伊豆を代表する古刹で、
「空海ゆかりの温泉地」「源氏悲話の舞台」「曹洞宗の名刹」として知られるお寺です。

基本情報(歴史・宗派・本尊・所在地)
創建:大同2年(807年)、弘法大師・空海が開創と伝わる

宗派:現在は 曹洞宗

創建当初は真言宗 → 鎌倉時代に臨済宗 → 室町時代に曹洞宗へ改宗

本尊:大日如来坐像(国指定重要文化財)

正式名称:福地山 修禅萬安禅寺(ふくちざん しゅぜんばんなんぜんじ)

所在地:静岡県伊豆市修善寺964


● 空海と「独鈷(とっこ)の湯」
空海が川で病を抱えた父を思う親子を見て、法具の独鈷杵で岩を砕くと温泉が湧いたという伝承が残ります。
この湯は今も「独鈷の湯」として温泉街の象徴になっています。

● 源氏ゆかりの悲劇の舞台
源範頼(頼朝の弟)が幽閉され自害したと伝わる

源頼家(鎌倉幕府2代将軍)が幽閉され、入浴中に暗殺された地としても有名

頼家の母・北条政子は息子の冥福を祈り、大日如来像や指月殿を寄進したと伝わる

この歴史は後に岡本綺堂の戯曲『修禅寺物語』にも描かれました。

見どころ
① 本堂と大日如来坐像(重要文化財)
寄木造・玉眼の美しい仏像で、像内から墨書や毛髪が見つかったことでも知られます。

② 指月殿(しげつでん)
北条政子が建立したと伝わる建物で、頼家の菩提を弔うための御堂。
静かな雰囲気で、修善寺の歴史を感じられる場所です。

③ 宝物殿「瑞宝蔵」
空海ゆかりの金銅独鈷杵

北条政子筆と伝わる宋版放光般若経

頼家の最期を伝える木彫面
など貴重な文化財を展示。

④ 温泉が流れる手水舎
龍の口から温泉が流れる珍しい手水舎。飲泉も可能。

⑤ 四季の美しい庭園
紅葉の名所としても知られ、秋には特別公開されることもあります。

修善寺は
「空海の伝説」×「源氏の悲劇」×「温泉文化」
が重なり合う、伊豆でも特に物語性の深いお寺です。

歴史を知って訪れると、境内の静けさや温泉の湯気の向こうに、1200年の時間が立ち上がってくるように感じられます。

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